夢幻巣窟 ~むげんそうくつ~

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【小説】幸せよ、ずっと……(1)

幸せよ、ずっと……(1)     作/RENJI

ずっと大好きな人と一緒に居られると思ってた。なのに、ある朝、目覚めたら……



 あたしの大好きな恋人。
 名前は成田保(なりたたもつ)、大学4年生。
 保とは、あたしが高2の時から付き合い始めて、4年目の仲になる。
 ------昨年。
「一緒に暮らさないか?」
 そう言われて、あたし嬉しかった。
 返事は、もちろんOK。
 同棲するようになって、たまに喧嘩もするけど……。

「保……。保つ、朝よ。起きて、起きてってばぁ!」
 ベッドの上で寝ている、保を揺すり起こしている。
 あたし岡本麻紀(おかもとまき)は、保と同じ大学に通う3年生。
「ん………」
 保が薄目を開ける。
「おはよ……」
 あたしが言いかけると
「あと5分……」
 保ったら、また寝てしまう……。
(んもーっ)
「学校に遅れちゃうよ。せっかく朝ごはん作ったのに、時間なくなっちゃう……」
 そうあたしが言うと、保が、パッと目を開けて。
 覗き込むあたしの肩に腕をまわし、グイッと引き寄せて。
「朝飯なんていらないよ。そんなものより、麻紀が食べたい」
 保が耳元でささやく。
「やだっ。保ったら……」

 なぁんて。

 いつも朝はこんな感じで、似たような日々を過ごしてる。
 気がするけど……。
 ほんの少し。
 どこか違くて、新鮮で、あたしは好き。



 ------------------ある日の夜。
 ふと目覚めると、保の姿が見えない……。
 あたしの隣に居るはずの、保がいない……。

 どこに行ったの?

 あたしは、それほど広くない部屋を見渡して、保がいないことを確認した。

 ………とたん。

 あたしの心の中、不安な気持ちで一杯になってしまう……。
『保は、きっと……近くのコンビにでも行ったのよ。大丈夫、すぐに帰ってくるから……』
 そう自分に言い聞かせて、あたしは待つことにした。


 10分……20分……30分……40分……50分……。

 1時間………………。
 

 あっという間に、時間が過ぎていく……。

「遅いなぁ……。どこに行ったんだろう……」
 ひとり。
 部屋の片すみで、保を待つ夜……。
 ため息が積もる部屋の中。
 不安を胸に、あたしは時計ばかり気にしてる。

 ……………………!

 ふと悪い予感がして……。
(保は……もう帰ってこない……)
 なんて……そんなこと思ってしまう……。

 コツ、コツ、コツ……。

(保……?)
 あたしは、靴音がするたびに耳を澄まし。
 家の前を通り過ぎる靴音に、何度もガッカリする……。

 保……早く帰ってきて。
 あたし、今夜、気づいたような気がする。
『あたしの隣に、保がいる』
 当たり前のように思って、幸せ……という時間を過ごしてた。
 だけど……違う。
 大切なこと忘れてる。
 あたしにとって、今の幸せ……。
 それは保が側に居るから……。

 そう。
 保が側に居るだけで。
 側に居て、保の笑顔を見る。
 それだけで、とても幸せな毎日を過ごせること。
 どうして忘れてたんだろう……。

 保が側に居る。
 ただ、それだけで幸せな毎日。
 ずっとずっと、なくしたくない------…。

「保……帰って来るよね。長い月日の答えが、別れなんてこと、ないよ……ね……。そんなの……いやだよ……」
 そう声にしながらあたし、ポロポロ……涙をこぼした。

≪続く≫
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